ごあいさつ【 p.1 】
専門図書館協議会理事長 小林 治彦 |
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事業総括【 p.2-3 】
専門図書館協議会 研修委員会委員長(公益財団法人三康文化研究所附属三康図書館)新屋 朝貴 |
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全国研究集会 ~専門図書館のミッション再構築~開催案内【 p.4 】 |
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| 2025年度全国研究集会の概要【 p.5-7 】 |
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| 2025年度全国研究集会拡大会議メンバーの声【 p.8-9 】 |
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基調講演1
専門図書館のミッションの再構築 ―エコシステムの中の生き残り策【 p.10-16 】
佐々木 秀彦(アーツカウンシル東京企画部企画課長) |
| 専門図書館の使命(ミッション)の再構築をテーマに、文化施設の機能拡張と社会的役割の変化を論じる。文化施設の根幹は使命であり、コンテンツの収集・公開からコミュニケーション、さらに人びととの積極的な関与(エンゲージメント)へと活動は広がる。近年は社会課題への対応が強く求められ、使命を明確化することが成果評価や連携の基盤となる。東京都美術館の「アートへの入口」という事例や、旅の図書館の再定義がその好例である。また専門図書館には、母体組織の活動を伴走支援するエンベデッド・ライブラリアン的役割、研究成果の可視化、利用者コミュニティ形成といった「ソーシャル・キュレーション」が期待される。持続可能な運営には、探究を基盤に成果を循環させる「エコシステム」の構築が不可欠である。 |
基調講演2
社会と文学資料をつなぐ ―日本近代文学館の取り組み 【 p.17-24 】
徳永 美樹(公益財団法人日本近代文学館 事務局長) |
文学館という文化施設について、日本近代文学館の活動を一つの例に紹介する。日本近代文学館が文学資料の専門図書館として設立し現在に至るまでの経緯を含めて紹介する。日本近代文学館が自館のミッションを再定義し、ターゲットを明確にして取り組んでいる全体的な事業の背景には、最近10年ほどの取り組みである「研究型から貢献型へ」という理念に基づいている。この理念に基づく事業について掘り下げるとともに、全国文学館協議会の取り組みについても紹介す
る。 |
基調講演者によるトークセッション【 p.25-29 】
佐々木 秀彦/徳永 美樹/新屋 朝貴 |
| トークセッションでは基調講演を務めた佐々木秀彦氏と徳永美樹氏を迎えて、おふたりそれぞれの講演内容に対する受け止めから、基調講演では話し足りなかったトピックについて掘り下げました。ミッションを核として機能拡張していくエコシステム形成のプロセスや、ミッションにもとづく意味のある数字による評価、ワンパーソンライブラリーの多い専門図書館の秘める可能性にも言及されました。 |
第1分科会
著作権法第31条が適用されない図書館 何が問題なのか?【 p.30-33 】
永井 昌史(専門図書館協議会 著作権委員会委員長)
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| 現在、著作権法第31条の適用外とされる図書館では、複写サービスや保存を目的とした複製が認められておらず、実務上さまざまな課題に直面している。第1 分科会は、31条非該当図書館の課題と対策について共に考える場とするために企画した。本稿では、著作権法第31条と著作権法施行令第1 条の3 の概要を紹介し、著作権に関連した専門図書館の抱える問題点を三点挙げる。それを踏まえ「図書館等の範囲拡大」に向けて今後取り組むべき行動について述べる。 |
著作権法第31条の適用外図書館 砂防図書館の事例【 p.34-36 】
松本 美善(砂防図書館)
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| 本稿は、著作権法第31条の適用を受けない専門図書館が直面する課題と現状を、砂防図書館を事例として解説する。また、同館が法的な制約がある中で、どのように複写サービスやその他の利用者サービスに取り組んでいるかを紹介し、同様の状況にある図書館が抱える課題への理解を深める一助とすることを目的とする。 |
著作権法第31条「6号指定」の申請手続 ―ドイツ日本研究所図書室の事例―【 p.37-39 】
小野 めぐみ(ドイツ日本研究所図書室) |
| 一部の専門図書館は、著作権法施行令第1 条の3 第1 項第6 号の文化庁長官の指定を受けることにより、著作権法第31条が適用される図書館として図書館資料の複製が可能になる。ただ、具体的な指定の要件や認定基準は必ずしも明らかでなく、申請書類に関する情報も限られている。本稿は、2019年に指定を受けたドイツ日本研究所図書室を事例として、申請手続の流れや提出資料の内容を紹介し、申請の実際を広く共有することを目的とする。 |
第2分科会
“活用”を通して組織アーカイブズの価値を探る2 : 東京国立博物館館史資料をとりまく情報管理と活用の展望【 p.40-44 】
阿児 雄之(東京国立博物館学芸企画部博物館情報課 館史資料室長)
小野 美香(東京国立博物館学芸企画部博物館情報課 館史資料室アソシエイトフェロー) |
| 東京国立博物館における『東京国立博物館百五十年史』刊行後の館史資料の整理の実情と実践を報告する。資料の整理と利活用(年史編纂、調査研究、学術・文化・教育事業)、そして、業務をとりまく情報管理の展望を見据えながら、当館の館史資料群と目録の成り立ち、館史関係資料の統合的な整備へ向けた図書館システム「情報館」の導入について紹介し、専門図書館における組織アーカイブズ活用への可能性を考える。 |
第3分科会
渋沢栄一記念財団 情報資源センターにおけるレファレンスの記録: これまでとこれから【 p.45-48 】
井上 さやか(公益財団渋沢栄一記念財団 情報資源センター) |
| 公益財団法人渋沢栄一記念財団情報資源センターにおけるレファレンスサービスの記録と活用に関する事例を報告する。2025年現在の「記録」方法から、デジタルの利点を活かし情報をリンクさせる工夫や、継続性など未解決の課題を整理する。また「活用」面からは、レファレンスを情報資源とみなして事業への取り込みを行う場合があることに触れるとともに、これから積極的に取り組むべき問題として事例紹介の必要性を確認する。 |
レファレンス記録、どうしてますか? ―海洋研究開発機構図書館の場合。【 p.49-53 】
長尾 典子(国立研究開発法人海洋研究開発機構図書館) |
| 海洋研究開発機構(JAMSTEC)図書館において、レファレンス記録の目的や方法がどのように変化してきたか、図書館運営の変遷とともに振り返る。単年業務委託契約で運営されていた図書館が司書の直雇用体制に切り替わった2008年に、司書業務の可視化のみを目的とした手書きのメモから始まったレファレンス記録は、組織改編を経て、研究支援部署との連携が進む中で、Excelによる司書間の共有記録として、さらに国立国会図書館が運営するレファレンス協同データベース登録へと発展し、2024年に国立国会図書館の表彰を得るに至った。JAMSTEC図書館がレファレンス記録の蓄積と活用を通じて専門図書館としての役割を強化してきた経緯を追いつつ、今後の課題として、業務の自然な流れの中で記録・登録が定着する仕組み作りが必要と感じている現状までを紹介する。 |
博物館図書室レファレンス事例の記録・共有・活用 ~レファレンス協同データベースを利用した情報発信~【 p.54-58 】
井上 美奈子(東京都江戸東京博物館 図書館司書) |
| 東京都江戸東京博物館図書室では、レファレンスサービスを資料の収集・保存・閲覧公開と並ぶ重要な業務と位置づけており、その内容は日々、記録・共有され、職員間の知見として蓄積されています。さらに、特徴的な事例については、必要な加工を施したうえで、館のホームページやレファレンス協同データベースで公開しています。レファレンスの記録・共有方法や、その活用のひとつであるWeb公開に至ったいきさつ、そのために心がけていることや工夫などを説明し、レファレンスサービスを可視化することによって、博物館図書室の魅力を発信する取り組みについて紹介します。 |
| 全国研究集会参加者からのアンケート(抜粋)【 p.59-60 】 |
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| 2025年度通常総会の概要【 p.61-65 】 |
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| 編集後記【 p.66 】 |
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