専門図書館275号(2016年1月)特集:電子化と図書館(詳細)

特集「電子化と図書館」にあたり【p1】
失敗に学ぶデジタルアーカイブ
~アーカイブ運営のノウハウを共有する~ 【p2-8】
岡本 明(NPO法人知的資源イニシアティブ理事 ㈱寿限無代表取締役)
NPO法人知的資源イニシアティブ(以下、IRI)は、知的情報資源の収集・蓄積・利用に携わる・関心を持つ個人・団体・機関が会合や研究会を開催し、研究を行い、それらに関する啓蒙や提言の公表を行う特定非営利法人である。本稿では、アーカイブ運営の悩みや失敗事例を、1 )アクセス数、2 )コスト、3 )電子化役務、4 )オープンデータ関連、の4 つの観点から取り上げ、回避策を考察するとともにそれに向けたIRIの活動を紹介する。
国立国会図書館における資料デジタル化の現況 【p9-15】
村上 浩介(国立国会図書館)
国立国会図書館(NDL)では2000年度以来、所蔵資料のデジタル化を継続して実施しており、その総数は2015年11月現在で約249万点に達している。本稿では、NDLにおける①所蔵資料の概況とデジタル化の位置づけ、②デジタル化の歩み、③デジタル化のプロセス、④デジタル化資料の提供に係る作業を概観し、⑤今後の課題について紹介する。
小さい組織の学内MLA連携から世界のMALUI連携へ
~お茶の水女子大学附属図書館と歴史資料館の取組みのご紹介~【p16-23】
森 いづみ、染井 千佳、餌取直子(お茶の水女子大学 図書・情報課)
お茶の水女子大学では、本学の教育・研究成果や所蔵する貴重な史資料を保存し、かつ広く世の中に発信することを目的に、4つのサービスを提供している。本稿は、MLA連携と図書館コレクションの守備範囲の観点から背景を概観したうえで、本学の各サービスの概略を紹介し、特色、課題について述べる。さいごにMALUI連携の観点から、今後のさらなるサービス向上を目指した方向性について述べる。
札幌市電子図書館の現況と今後の展望 【p24-31】
淺野隆夫、久保孝行(札幌市教育委員会中央図書館 利用サービス課)
出版が電子出版に移行する中で、幅広く多様な資料を収集する役割を持つ図書館としてデジタル化への対応は必須であるが、コンテンツやシステムの問題を解決しなければ先に進むことはできない。本市では平成23年度から市民モニターや地元出版社、学校などとの実証的な取り組みの中で問題をひとつひとつ解決してきた。また、それと同時にデジタル化による地域資料の保存方法として、行政や地域からの知識発信のプラットフォームとして、また、学校と図書館との連携なども行い、図書館が単なるアーカイブではなく、社会とつながりを深め、役に立つ機関として存在感を増していくことを目指している。
Linked Open Data(LOD)とその活用事例 【p32-35】
林 賢紀(国際農林水産業研究センター)
日本貿易振興機構アジア経済研究所図書館 【p36-40】
金井 理華(公益財団法人流通経済研究所 資料情報センター)
東京農業大学図書館 【p41-45】
中野 圭沙代(立正佼成会附属佼成図書文書館)
企業図書館で働くわたし 【p46-47】
荒田 麻子(ニッセイ基礎研究所 インフォメーションセンター(図書室))
困ったときには図書館へ~図書館海援隊の挑戦~ 【p48-49】
小池 信彦(調布市立図書館)
IAAL大学図書館業務実務能力認定試験問題集 2016年版 【p49-50】
小山 憲司(日本大学)
教育プログラム(関西地区)
「専門図書館におけるレファレンス」参加報告 【p51-53】
磯 勝己(学校法人大和学園 キャリエールホテル旅行専門学校 情報ライブラリー)
平成27年度専門図書館協議会北海道地区研修会報告
レファレンスを学ぶ 【p54-55】
小笠原 未来(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 北海道農業研究センター)
「第17回図書館総合展」出展報告 【p56-57】
事務局
事務局だより 【 p58 】事務局
各種セミナー報告 【 p59-61 】事務局