専門図書館276号(2016年3月)特集:スポーツと図書館(詳細)
特集「スポーツと図書館」にあたり【p1】 |
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スポーツ科学分野の大学図書館運営と社会的役割 -日本体育図書館協議会の組織運営に触れつつ-【p2-9】 谷口 豊(日本体育大学図書館副館長) |
日本体育大学図書館は大学に所属するスポーツ図書館の典型例であり、専門とするスポーツ科学の概容をレビューしたうえで、先導的図書館の一つであるがゆえに求められる社会的役割について、委嘱事業や相互貸借状況を素材に、図書館運営全体を俯瞰する記述を試みた。併せて、体図協の協議会活動に即して、専門的職員の確保・育成のための取り組みを、「研修会」を補助線として報告した。 |
スポーツとアートの図書館(筑波大学体育・芸術図書館)【p10-15】 中村 洋子、田村 香代子(筑波大学附属図書館情報サービス課) |
体育・芸術図書館の特色ある蔵書としては、前身校の東京教育大学で所蔵していた旧東京体育専門学校の蔵書、1964年に開催された東京オリンピック関係資料コレクション、美術館や博物館の展覧会目録などがある。2014年度から館内に展示スペースを設け、教員や学生に成果発表の場を提供するという新しい試みを始めた。これまでに附属病院でのアート活動を紹介する「『ゴブリン博士の病院ゴブリン』アーカイブ展」や芸術支援研究室による「岡田信一郎の夢-東京府美術館と法隆寺展」、体育系教員と日本アンチ・ドーピング機構による「アンチ・ドーピング啓発活動」などを開催した。筑波大学は、現在日本初となるIOC認可のオリンピック研究センターとしてオリンピック教育の研究と実践を進めており、体芸図書館としてもこれをサポートすべく、図書館を活用した研究・教育を推進していきたいと考えている。 |
開館から57年 野球殿堂博物館図書室の活動とこれから【p16-21】 茅根 拓(公益財団法人野球殿堂博物館学芸部司書) |
野球殿堂博物館に併設されている図書室では、国内外の野球関係資料を収集・保存・提供している。また、夏休みの自由研究企画運営などの教育普及事業も行っている。本稿では野球殿堂博物館の歴史に触れつつ、当室の変遷や所蔵資料の特徴、図書室スタッフの業務などを具体的に紹介するとともに、当室の現状と課題を考察し、今後の展望を述べる。 |
地域の「公共図書館」と「サッカークラブチーム」がつながる ~連携創成期の担当として感じたこと~【p22-28】 舟田 彰(川崎市立宮前図書館 担当係長) |
【目的】川崎市をホームタウンとするサッカークラブチームと2009年から連携し、お互いの強みを生かし、読書支援や地域情報提供事業を試行錯誤しながら開始した。担当者として当初からかかわり、「地域活性化」という視点で事業を捉え、感じたことなどをまとめた。 【事業展開】民間企業の川崎フロンターレと市が連携する中、図書館らしい事業を市立図書館として実施した。また赴任する図書館で行った事業を紹介。 【考察】様々な事業の中、これからの図書館のあり方や可能性を踏まえ、この事業が継続し地域へもたらすことについて考えた。 【結論】「スポーツ×図書館」という視点で地域を見た時、地域の読書啓発・推進はもちろん、「地域活性化」の視点で図書館が取り組む必要性があると感じた。また、官民同じ目的に向い、一緒に事業を推進できたことは非常に大きかった。この機会を今後の本市図書館のあり方に生かし、市民サービスにつなげていきたい。 |
J-STAGEのコンテンツが拡大します!【p29-32】 亀井 威則(国立研究開発法人科学技術振興機構 知識基盤情報部 研究成果情報グループ) |
愛知芸術文化センター アートライブラリー【p33-37】 櫻井 愛弓(公益財団法人あいち男女共同参画財団) |
立命館大学大阪いばらきキャンパスOICライブラリー・まちライブラリー【p38-42】 佐々木 潤子 平岡 慶子(近畿大学中央図書館事務部 収書・整理課) |
挑戦する図書館【p43-44】 稲垣 理美(日本原子力研究開発機構) |
Preserving Local Documentary Heritage【p44-45】 広瀬 容子(㈱ラピッヅワイド代表取締役) |
インド、ニュー・デリーにおける社会科学・経済学情報源の有用性調査【p46-53】 ピー・ケー・ジェイン(経済成長研究所図書館長)/パルヴィーン・バッバール(ジャワハルラールネルー大学図書館副館長)/ 翻訳:坂井華奈子((独)日本貿易振興機構アジア経済研究所海外派遣員) |
統計から見る台湾の専門図書館【p54-59】 サイ・テンイー(国立台湾大学図書情報学科)/ 翻訳:村井友子((独)日本貿易振興機構アジア経済研究所図書館) |
研修会「知的資源マネジメント」参加報告【p60-65】 深水 浩司(東洋大学非常勤講師) |
平成27年度 専図協イブニングセミナー(関東地区)報告 専門図書館の情報発信 ~ライブ動画配信をやってみよう~ 【p66-68】 釣 裕美絵(株式会社ヴィアックス) |
平成27年度 専図協イブニングセミナー(関西地区)報告 B&B in Kansai -本屋さんに聞く「本と人と場所」のお話-【p69-70】 藤本 由佳子(大学図書館勤務) |
専門図書館員のための認定資格制度設立に向けて (8):検討を終えて【p71-75】 認定資格検討委員会 |
専門図書館員のための認定資格制度(案)【p76-83】 認定資格検討委員会 |
事務局だより【p84 】 事務局 |
各種セミナー報告【p85-87 】 事務局 |