245号特集 ライフサイエンス系ライブラリーに学ぶ

□ 245号特集 ライフサイエンス系ライブラリーに学ぶ

特集「ライフサイエンス系ライブラリーに学ぶ」にあたり 【p.1】

医学図書館の基礎知識 【 p.2-7 】

特定非営利活動法人日本医学図書館協会

北川正路(東京慈恵会医科大学学術情報センター)

児玉閲(東邦大学医学メディアセンター)

河合富士美(聖路加国際病院教育・研究センター医学図書館)

坪内政義(愛知医科大学医学情報センター(図書館))

医学図書館サービスの中心となる業務を概説する。「図書」では、その位置づけ、蔵書構築、選書、分類、件名等を電子ブックや医学分野に特化したツールの紹介とともに。「雑誌」では、医学図書館にとって雑誌が主たる資料である理由、そして1990年代から普及した電子ジャーナルの現状と課題を取り上げる。「情報検索と文献入手」では、国内と海外の主たる文献データベースと関連Webサイトを紹介し、文献を入手する手段の必要性と課題を述べる。最後に、医療・健康情報サービス専門職の育成と一般市民への情報提供に触れた。こうした近年の活動において各種団体や研究(研修)会のネットワークは重要な役割を果たす。(坪内政義)

薬学図書館の基礎知識 【 p.8-14 】

平紀子(日本薬学図書館協議会教育研究担当理事:北海道医療大学総合図書館)

近年、一般市民の医療への期待が高まる中で、医療系大学図書館のみならず公共図書館にも健康・医療情報提供機能が求められるようになりました。両者の連携による一般市民を対象とする市民健康講座の開催などが見られます。

日本薬学図書館協議会では、同協議会の関東地区研究会が長年に渡り集積した「図書館員のための薬学図書館員の薬学事始め」を、昨年同協議会のホームページに公開しました。

本稿では、その内容をベースに、薬学図書館以外の図書館に勤務する方が薬学に関する情報提供を行う際に必要とする基本的な知識を習得するために、薬とは何か、日本の薬学教育、薬剤師とは、薬ができるまで、生命倫理、薬局方・医薬品集、化学入門、化学物質の探し方など、薬について概説しています。

看護図書館に必要な知恵はすべて「看図協」で学ぶ 【 p.15-19 】

中尾明子(日本看護図書館協会 総務担当(日本赤十字豊田看護大学図書館))

「日本看護図書館協会は職能集団である」とは、私が最初に受けた洗礼ともいうべき言葉です。職能集団の一員をめざして、日本看護図書館協会の研修や機関誌で育ててもらったことを、個人に引き寄せて、紹介をしてみました。看護学という学際的学問は理論と実践を積み立て、その螺旋を繰り返すことで、真実に近づいていく学問です。そこには、総記としての図書館学の理論と実践に相似性を見ることができます。未だに発展途上の私としては、現在に力強く立って、未来を見据えながら一歩ずつ坂を登っていく姿こそ、後輩に見せるべき背ではないか、と思われます。

「チーム医療」が患者様の統合医療を目指すなら、ヘルスサイエンス系の図書館も「チーム学習」が必要でありましょう。チーム医療に望まれる看護師とは何なのか、現役看護師の生涯学習をサポートし、チーム医療看護師に育てる教育機関にある看護図書館は、看護学の現在と未来を支えていきます。

病院図書室のデスクマニュアル―日本病院ライブラリー協会の活動から 【 p.20-25 】

相澤まゆみ(東京都済生会中央病院医療情報センター図書室)

病院図書室の仕事について、平均的な病院図書室をモデルとして紹介します。基本業務は、司書であれば館種の違いはあっても、どの図書館も同様のことを行っていますが、病院図書室の特徴としては、資料の分類は、ほとんどの医学系図書館で使われるNMLCを使います。図書室ガイダンスなどでの利用者教育は、データベースの検索方法、オンラインジャーナルへのリンクの説明などが求められています。多くの病院図書室は、One Person Libraryであり「24時間利用可能」としているので、司書不在時でも利用できるよう配慮しています。患者図書は図書室担当者が関与することでより円滑な運営を行えます。病院図書室は医療法に拠っているので、現行の著作権法第31条についてはいろいろな考え方がありましたが、JHLAでは、独自の見解を公表し、関係省庁へ働きかけています。JHLAは「病院図書室デスクマニュアル」などを発行し、地域などのネットワークと共に病院図書室の支援をしています。

農学図書館の基礎知識 【 p.26-31 】

田沼繁(特定非営利活動法人日本農学図書館協議会 理事・事務局長)

農学には広義と狭義の概念があって、我が国では広義の農学図書館に属するのは農林水産省農林水産研究情報総合センターであり、大学農学部等の図書館はほとんど狭義の農学図書館であることを指摘した。農学図書館を束ねる団体には、国内ではNPO法人日本農学図書館協議会があり、国際団体ではIAALD(国際農学情報専門家協会)があって、セミナーや国際大会等の活動を行っていることを明らかにした。最近、農業に関心をもつ人が多くなってきていることを踏まえ、農学情報の利用について3 つのポイント、「農学」のことばを調べたい、農学情報を手に入れたい、大学の農学図書館を利用しようの観点から、その利用方法等を紹介した。最後に、これからの農学図書館のあり方として、公共図書館と多様な連携を模索することの重要性について提示した。

談話室 第21回
医学情報サービス研究大会 【 p.32-35 】

青木仕、城山泰彦(順天堂大学図書館)

ごぞんじですか?
文献を読むスタイルの変化とリファレンス・マネージメント・サービス 【 p.36-42 】

新谷益朗(東京歯科大学口腔科学研究センター・情報支援部)

専門図書館を見る
日本原子力研究開発機構図書館 【 p.43-47 】
長野裕恵(慶應義塾大学三田メディアセンター)

資料紹介
図解PubMedの使い方(改訂第4版) 【 p.48 】
寺沢基子(長町病院図書資料室)

資料紹介
セルフヘルプ・グループとサポート・グループ実施ガイド(新装版) 【 p.49 】
池嶋千夏(病院図書室司書)

資料紹介
すぐに役立つ!医学英語論文読み方のコツ 【 p.50 】
佐藤正恵(千葉県済生会習志野病院図書室)

平成22年度秋季セミナーの概要 【 p.51-52 】
村井友子(専門図書館協議会会員サービス委員会研修グループリーダー)

事務局だより 【p.53-54】